神竜から発せられた幾重もの光の爆発が視界を霞ませる。
頑健にその身を覆っていた鱗が剥がれ、夥しい怪我を負ってなおその圧倒的な威圧感は揺るぎはしない。
咆哮は聴覚を揺さぶり空間を揺るがせ直接的な衝撃波となって全身を揺さぶってくる。
それでも、それでもあたしは倒れない。倒れてはいけない。
神竜の息の根を止められるのはあたしだけ。
今、この世界に迫っている粛清を止めることができるのは、あたしだけなのだ。


おかあさんが必死になって神竜の中で抗っている。
ガーベラさんがその身を挺してあたしを守ってくれている。
レントさんがその身を引きずって魔力の限界を尽くしてくれている。
エイプリルさんが血だらけになってもなお立ち向かってくれている。
クリスさんがもう誰も死なせないように踏ん張ってくれている。

あたしも。

あたしも。



あたしも!!




「ノエル」
「ノエルちゃん」
「継承者殿」
「ノエル…」
「ノエルさん」








『あと少しですよ、ノエル』




フと、神竜から感じる威圧感から身体が軽くなるのを感じた。耳を劈くような咆哮も何処か遠い世界のことのように感じる。
カラドボルグを持つ手に誰かの手が添えられているような、暖かさ。
それは、過去に何度も感じたことのある、彼の――……